「スティーブジョブスの勢い」

ジョブスの隣人であり、日本でも活動しているデザイナー・ライターCraig Mod氏の美しい追悼文:
http://craigmod.com/satellite/steve_jobs_momentum/

パロアルトのジョブス邸は普通の住宅街にあるとよく聞くが、CalTrain(サンフランシスコ半島を縦断する鉄道)の近くだとは知らなかった。シリコンバレーでは普通ジョブスのような億万長者は列車の音など聞こえない丘の上に住む。パロアルトだと「普通の住宅街」でも一件数億ぐらいするんだろうが、ジョブスのステータスを考えると異例の質素さということになる。Craigさんは毎晩聞こえるCalTrainの最終便の音に、結局会える機会のなかったジョブスとの接点を見出す。そしてジョブスの創造性の勢いを轟音で通る列車に例える。

ここで理解して欲しいのはCalTrainというのは日本の電車とは根本的に違う代物だということだ。

電車を破棄した国アメリカの通勤線はなんとディーゼル車に引かれる。そして、客車はダブルデッカーだ(確か川崎車両製だったと思う) 列車が停車していると、その巨大なディーゼルエンジンのアイドルの振動駅の隣のビルに振動が響くような巨大な牽引車だ。線路も多分元貨物用だろうか、振動が酷い。ローテクだが日本の電車とはスケールが違う。大陸のディーゼル列車なみのジョブスの想像力とドライブ。面白い例えだ。