グーグルの裏切り

http://gigaom.com/2010/08/09/tech-companies-google-sold-you-out/

グーグルは米国最大のISPであるVerizonと「network neutrality」に関して妥協案を出した。
http://googlepublicpolicy.blogspot.com/

「平等なインターネットは自分たちのために有利」としてこれまでnetwork neutrality(ネットワークの中立性)を支援してきたグーグルが方向転換したことになる。

その内容は以下のように解釈されている(以下のリンクから要約):

  • 「モバイルネットーワーク」においてはネットワークの中立性を義務付けない
  • そのかわり、「透明性」を義務付ける。(つまり、ISPは開き直れば差別できる)
  • 「managed services」という名のもとに、ISPトラフィックの扱いを発信源やコンテンツによって差別することが許される。
  • case-by-case enforcement: FCC(連邦通信委員会)からネットワークの中立性を規制する権限を奪う。

http://lewsblog.newrelic.com/2010/07/29/how-to-support-5000-customers-with-no-support-staff/
http://gigaom.com/2010/08/09/tech-companies-google-sold-you-out/

ここで裏切られたのは、消費者と零細から中堅のネット企業だ。特にスタートアップ。このような、差別ネットのもとでyoutubeは絶対立ち上がらなかっただろう。大手はその金にものを言わせて「優先ネット」を買えばいい。

シリコンバレーのスタートアップコミュニティーはそのような資源の無い企業はバンド幅をようするコンテンツ発信は不利、いや現実的に無理になると危惧する。

これまで、グーグルは自分自身の誕生を可能として平等なネットをサポートしてきたが、ここで一転。自分が押しも押されぬ立場を確立したので、もう用は無いってことなんだろう。自分の少々の便宜のためにISP側と組むことにしたようだ。

「do no evil」もこれまでってことだな。残念だ。

リンク集(英語)
http://thefastertimes.com/mediaandtech/2010/08/10/the-google-verizon-agreement-why-did-google-do-it/
http://gigaom.com/2010/08/09/google-and-verizon-agree-to-net-neutrality-compromise/
http://voices.washingtonpost.com/posttech/2010/08/live_blogging_google-verizon_a.html
http://gigaom.com/2010/08/09/google-and-verizon-agree-to-net-neutrality-compromise/
http://gigaom.com/2010/08/09/tech-companies-google-sold-you-out/

怒っているのはテングだけじゃない。
http://www.crunchgear.com/2010/08/10/mad-at-google-the-question-is-are-you-mad-enough-to-stop-using-it-can-you-even-stop-using-it/
やはり、tengu mail開発を復活させるべきか? (検索ベースのメールリーダを作ろうと試みたが、gmailが出てきて投げ出した経歴がある)

Wiredも怒っているぞ。タイトルは「Why Google Became A Carrier-Humping, Net Neutrality Surrender Monkey」。どう訳したらいいのか。このような健全なブログでは使えない言葉が必要になってしまう、、

「何故グーグルはキャリアとヤル(性行為する)ようなNet Neutrality降参猿になってしまったか」
http://www.wired.com/epicenter/2010/08/why-google-became-a-carrier-humping-net-neutrality-surrender-monkey/all/1