JCP崩壊の始まりか

昨日、ASFがJCPを辞めるのではないかと憶測したが、今回辞めたのはASFではなかった。しかしコミュニティー分裂は始まった。

http://tembrel.blogspot.com/2010/12/resigned-from-ec.html

Tim Peierls氏の辞退の声明

今日、JCPのSE/EE Executive Committeeから辞退した。1年でECには有意義なことが何もできないと諦めるに至ってしまった。

投票前にオラクルがJSRs 336と337のライセンス規約曖昧さに対処しなかったことが堪忍袋の尾が切れた理由だ。最初はabstainしたが、オラクルの沈黙にあまりにも腹が立ったのでASFとGoogleと同じNoの投票に変えた。

それ以外にも数名のECメンバーもYesの投票をする際にdisappointmentを表現した。Yes投票の大半は投票者の信念に基くものでなく、契約上の責任からによるものだと確信している。投票が買収されるということには驚かないが、私の投票が無意味であるということがついに明かになった。

これに加え、投票結果がどうあろうともSE7/8 JSRsで進むというオラクルの意思表明からしてもSE/EE ECはオラクルのめくら判押しにしからならないと結論するしかない。(会議のメモからは伝わってこないが、{オラクルが独自路線で行くという}意思表明の口調の喧嘩腰さは電話で十分伝わってきた)

私は(反対投票したが)JSRsの技術的な部分に反対はしていない。実際、JSR334(Project Coin)のメンバーであり、JSR335(Project Lambda)のライブラリ関連のプロジェクトの議論にも参加している。両方とも最終的にはJava言語とライブラリを向上することになるものだと思う。

しかしおかしなもので --自分でも驚いているんだが-- 異端な結論に逹っしつつある。それは、Javaにとって前進することはさほど重要でないということだ。少くとも私が代表すると信じている、大企業やオラクルの契約下で働いていない数万にのぼるJavaデベロッパー達には。

大きなプレイヤーには前進しているという外見が重要になる。製品やサービスを売る必要があるからだ。だから、Javaが脱落する、マインドシェアを失う、C#に引き離されるなどと、もっと何かが必要だというアイデアを広げるためには何でもありと(明示的暗示的な)メッセージで私達を攪乱する。でも殆どの開発者は実際はmoreでなくlessで十分間に合っているのだ。

だからプロジェクト「Coin」や「Lambda」は価値のあるものだと思うが、Javaのエコシステムは既に驚ほど豊かなもので、上記の機能やSE7/8など計画されているものが無くてもいいのではないか。

保守性が高くタイプセーフなプログラムを現場で試され簡単に入手可能なライブラリやフレームワークで作りたい私のような開発者にとっては無くても一向にかまわないものだと思う。

現実に戻ってJavaコードを書くのは楽しい。Java以外にこんなソフトを使っている

Ant
Freemarker
Guava
Guice
Hazelcast
iText
Ivy
Jackson
JavaScript
JClouds
Joda Time
jQuery
JUnit
Mockito
Restlet
Rhino
SnakeYAML
YUI Compressor