オラクルとの交渉行き詰まり Hudson改称へ

Hudsonコミュニティーの代表の一人「abayer」がプロジェクト改称のについて声明した。Kohsuke Kawaguchiを含むコミュニティーリーダがオラククルと交渉してきたが、プロジェクト名については接点が見出せず、コミュニティーの投票にかけることになるそだ。次の名前には「Jenkins」がもう選んである。Hudsonに続いて英国の執事っぽいものを選んだそうだ。
http://www.hudson-labs.org/content/hudsons-future

分かり易いバージョンはこちら

ラクルとの交渉はプロジェクトのインフラ(メールリストやSCM)、Hudson coreのコードレビューポリシー、これからのガバナンスの構造など、良い成果があがった。

しかし折り合いがつかない部分もある。 第三者依存ライセンス(third party dependency licenses)と、「Hudson」というプロジェクト名への権利だ。

KohsukeがSunに在籍中にこのプロジェクトを開始したことを根拠にオラクルからUSとEUにおいて「Hudson」の登録商標を申請中だと通告を受けた。オラクルはプロジェクトが「Hudson」と名乗る権利を何時でも取り消すことができる。名称に関する保証を提供する意思を示しているが、恒久的に使えるという保証はない。

なので、今後このHudsonの名前を使用するということはプロジェクトの独立性をオラクルに譲ることになる。ガバナンスボードがオラクルの気に入らない方向に進めば名前に対する権利を剥奪できる。そうでなくても、名称への権利と引き換えにコード、インフラ、プロセスにおいて、コミュニティーの意に反した変更を求めることができる。つまり、交渉に関わっている個人の好意にもかかわらずダモクレスの剣の下で生きることになる。

私の意見ではプロジェクトを改称するしかない。決して好む選択肢ではないが、プロジェクトの独自性を守るにはこれしかないと思う。…

提案
1: 新しい名前「Jenkins」に改称することを提案する。Hudsonのように執事を思わせる名前だ。ドメインツイッター名などすでに登録済みで、登録商標の問題が無いことを検証する最善の努力をした。KohsukeがJenkinsのトレードマークを登録し、JenkinsがSoftware Freedom Conservancyの傘下に入ったら商標を譲与するつもりだ。… オラクルもこのプロジェクトに他の貢献者と同等の一貢献者として参加することを願っている。

2: オラクルのHudsonの商標の権利を重んじてインフラをオラクルのサーバから移転し「Hudson」の使用を止める。… 当然、これは時間のかかるプロセスになる。

3: 私、Kohsuke、そしてオラクルが望むのであればWinston Prakash(オラクルのHudsonエンジニア)の三名からなる暫時ガバナンスボードをを設立する。これから3ー6ヶ月間、安全にボードメンバーの選挙ができるまでこの体制で運営する。

当然このようなことはHudsonコミュニティーの同意がなければできない。私達はこれが現状における最善の策だと信じているが、議論にはオープンなので、質問意見などを出すことを勧める。不明の部分があったら聞いてほしい。

Hudsonをフォークするのか名称を変更するのかという混乱があるかもしれない。私達は後者を提唱していると信じる。 プロジェクトのキーとなるコンポーネントはKohsuke自身だ。コミュニティーがJenkinsの改称をサポートし、オラクルがHudsonの名のもとで開発を続けるならそれは歓迎だ。

しかし、KohsukeがJenkinsで開発するなら名称にかかわらず、私にはそれがこのプロジェクトの真のホームであり未来である。



HudsonはJenkinsに改名で落ち着きそうだ。

しかし「Kohsukeのいるところが、真のプロジェクト」だってさ。カッコイー。しびれるね。以前、彼の(元?)上司が彼をベタ褒めする投稿を読んだことがあったが、「Kohsuke」って本当に凄いみただね。これだけカリスマのあるOSSリーダーはLinus以外にあまり見ない。