iOS開発者==君主に仕える臣民
QAサイトのstackoverflowの作者であるJeff Atwood氏がiOS開発者の置かれている状況をこう比喩する。
http://www.codinghorror.com/blog/2011/10/serving-at-the-pleasure-of-the-king.html
ユーザとしてはいいが開発者としては…
iPhoneはユーザとっては素晴しいものだと称える一方、開発者としてはアップルに支配される将来に対しての不安を語る。アップストアに出品する開発者は厳しく、時は不可解な規則に従わなければならない。今迄、御法度となった機能を挙げている:
- アプリによるアップストア外による購入
- 性的な内容を含むもの
- 物議を醸す風刺
- 非公認アプリのダウンロードを助長するもの
アップル開発三原則
開発者はこのような制限を論じることすら禁じられている。その厳しさは「ロボット工学三原則」ならぬ「アップル開発三原則」としてもじられている。
君主のもとに仕えるのは非常に有益だが危険でもある
その一例として、サファリ・リーダの新機能に存在価値を奪われたアプリ「Instapaper」を挙げている。アップルはその新機能をInstapaperを名指しで紹介した。「リーディングリスト機能は関心のある記事を保存して人気アプリのInstapaperのように後読むことを可能にする」。
機能を真似してこれから潰そうとするアプリを名指しにするのは流石のアップルでもちょっと行き過ぎと感じたようで、「Instapaperのように」というくだりは後削除された。
マイクロソフトは何度もサードパーティーのアプリの機能をバンドルしたが、その度に開発者は悲鳴をあげた。しかし、アップルが同じことをすると、君主の意思だから仕方ないとされる。
さらにiOS5へのアップグレードでアプリのキャッシュ利用に対するポリシーが変りInstapaperのオフライン機能が壊れたことを指摘している。このような重要な変更が、人気アプリの開発者に知らされないまま、実施されるのもまた君主に仕える者の宿命と喩えている。
アップルがユーザのためには開発者を犠牲にすることを何とも思わないとする態度を消費者としては歓迎するが、開発者としてはそのような状況に絶えることはできない。なので、iOS上では開発することはないだろうと自分のスタンスを語る。stackoverflowのiphoneアプリは期待できたいようだ(少くとも作者からは)。