デニス・リッチー死去: ハッカーニュースの反応

スティーブ・ジョブスに続いてデニス・リッチーがいってしまった。ハッカニュースはスティーブのときと同様、故人を偲ぶ記事でいっぱいになった。そこからいくつか紹介する。

C言語が何故凄いのかを歴史的観点から語る: 「それは不可能とされていた」

http://herbsutter.com/2011/10/12/dennis-ritchie/
C言語はポータブルなOS開発可能な言語」と言われて納得していたが、 これがどれだけ重大なことだったのかという有難味は認識していなかった。これは当時は「不可能」とされていたらしい。

要約:
当時は思い思いのアーキテクチャが氾濫していて(バイトが7,9,6,12ビットだったり…)、 ポータブルなプログラムと言えばfortranプログラムぐらいしかなかった。 アセンブラによるプログラムとパフォーマンスで比較できるようなポータブルな汎用ソフトは存在しなかった。ましてや、ポータブルOSなど考えることすら無理だった。

そこに無知で態度のデカい若者がやってきて

  • ハイレベルで(関数、structあり)
  • ポータブルで
  • 各プラットフォームでアセンブラによるプログラムと比較できるパフォーマンスを持つ

言語を作ろとした。

そんなことはだれでもが「不可能」だと知っていた。

その不可能を現実にしてしまったのがデニス・リッチーC言語だってわけだ。


lwn.net: 「彼が私達がやっていることの基礎の大部分を築いた」

https://lwn.net/Articles/462859/

デニスが書いた「Unix haters handbook」の序文

http://pastebin.com/vBRynAXw
Unix haters」は読んだことないが、Unixをバッシングする本。デニスはこの本をバッシングするanti-序文を書いた。知らなかった。これは面白い。
# http://www.art.net/~hopkins/Don/unix-haters/DennisRitchie.gif

デニスのホームページ

http://cm.bell-labs.com/cm/cs/who/dmr/

C言語ファミリー: Dennis Ritchie(C), Bjarne Stroustrup(C++), James Gosling(Java)を一挙にインタビュー

http://www.gotw.ca/publications/c_family_interview.htm

boing boingもカバー

「彼の影響はスティーブジョブスに劣らないものがある。ただ目立たなかっただけだ」
http://boingboing.net/2011/10/12/dennis-ritchie-1941-2011-computer-scientist-unix-co-creator-c-co-inventor.html

Tim Bray

  • マシンニュートラルな言語でOSを書く
  • 整数オフセットで整数のバイト値を読み書きするファイルIO
  • 現プロセスをコピーすることにより新プロセスを生み出す
  • ヌル終端文字列 (マジで?)
  • まずツールを構築することによりプログラマの生産性を上げるという考え
  • 「Hello, world」による言語の紹介
  • プログラムの出力を別プログラムの入力とするパイプ(これはMcIlroy発案、デニス実装かな)

デニスの発明を挙げた上で「彼の貢献を過剰評価することは絶対に不可能だ」と感謝の意を表している。
http://www.tbray.org/ongoing/When/201x/2011/10/12/DMR

まだ読んでいないもの: