ジョブスの奇人ぶり

バイオグラファーのIsaacson氏はジョブスの性格の湾曲した部分を含めて率直に伝える。

http://www.newyorker.com/reporting/2011/11/14/111114fa_fact_gladwell?currentPage=all

そこから例を陳列する:

  • 二週間のあいだ毎晩食卓で家族と洗濯機のチョイスを議論
  • 「ジョブスは相手の弱点を探知しそれを利用することにより不安にさせビビらせる」と友人
  • ガールフレンドを妊娠させた上、自分の子であることを否定
  • 身障者の駐車スペースに平気で車を止める(アメリカでは駄目人間の行動の典型的な例とされている)
  • 部下をどらりちらす
  • 自分の思いどうりにならないと子供のように泣き喚く
  • 時速100マイル運転で警察に止められて、チケットを書くペースが遅いのに苛立ちクラクションを鳴らしまくり、直後100マイルで走り続ける。(一般人がやったら逮捕かそれより酷いことになるのこと確実)
  • レストランで食事が不味いと3回送り返す
  • ニューヨークのホテルにプレスインタビューのためにチェックイン。夜10時にピアノの位置が気にいらないと移動を命令。苺が不味いと文句。 そして花が間違っているので特定の花の調達を命じる。 深夜にアシスタントがその花を見付けて帰ってくると、スーツに「嫌悪感を感じる」とけなす。
  • 工場のフロアでロボットの色が気にいらないと何度も塗り直させる
  • NeXTの工場では壁は「museum white」色、2万ドルの皮の椅子、そしてカスタムオーダーの階段。アッセンブリーラインは右から左に流れるように指示。その方が訪問者に見栄えがいいからという理由。

死に際で少しこの性格が丸くなるかと思うのは間違い。

  • 病院で67回ナースを替えさせ、最終的に3人に絞る
  • 薬で意識がもうろうとしているときに医者がマスクを付けるとそれを剥ぎ取とった。デザインが気に入らなかったからだ。殆どしゃべることができない状態でマスクを5回かえさせ満足のいくものをつける許可を医者に与えた。
  • さらに指につけた酸素モニターが醜く複雑すぎると苦情を出す

天才には同僚や友人として持ちたくない奇人が多い。良い場合で嫌なやつ、悪ければ気違。日本の子供はヒーローとして崇めるエジソンが実は「嫌なやつ」だったと知ってショックを受けた。なので、天才の仕事に対する尊敬と個人に対する好意を混同しないように心掛けている。これはジョブスにも当てはまる。

本屋でジョブスのバイオグラフィーを見たが、厚さ10センチぐらいあるので買うのをあきらめた。このようなバイブルのような長編を読んでいる暇はない… しかし、この天才の業績と奇人のキャラには非常に興味がそそられる。いつか読む時間をつくりたい。

警告: Do not try this at home

日本のワンマン社長や天才経営者を目指す皆さん。上記の奇行を真似しても偉大なことはできないので、真似しないでください。周りの人の迷惑になるだけです。くれぐれも原因と結果を混同しないように。