yet another DVCS: Veracity (また新たに分散バージョン管理を作っている奴がいる)

CVS,subversionと長い間変化がなかったバージョンコントロールシステムだが、このところ、分散バージョン管理が爆発的に増えている。VCSカンブリア紀にさしかかっている感じだ。

カンブリア爆発はgit, mercurialじゃまだまだ満足しない。sqliteの作者によるfossil http://www.fossil-scm.org/ (zedご愛用)が出てきたと思ったら、今度はこんなのが:
http://www.ericsink.com/entries/veracity_early.html

これはどうやら、visual sourcesafeの利用を強制されている開発者を救済するための会社が開発中のもらしい。オープンソースとして公開し、「add-on」商品により金にするつもりだ。

何故もう一つDVCSを作るのか? 特色は?

  • データベースのフィールドやrowsまでバージョニングしちゃう
  • ユーザのアカウント管理をしっかりし、監査やアクセス管理を万全にする。エンタープライズ市場を狙っているようだ。
  • ストーレッジはプラグインにより最適化が可能
  • オブジェクトのIDはハッシュベースだがsha1以外にsha2,Skein(256,512bits)もサポートの予定
  • ファイルの内容と名前(パス)を同時に変更してもうまくマージが可能
  • クロスプラットフォームのCによる実装: win32, mac, linuxなど全て同じレベルでサポート。
  • ライセンスは企業フレンドリーなapache v2

現在のステータス

「dogfooding」中。つまり社内テスト中でまだ一般公開できる状態じゃない。

テングのハッカー英語講座: 「to dogfood」 「ドッグフードする」

作ったツールを自分自身で使うとを「ドッグフードする」と言う。これはドッグフードの会社が自社製品を自分の犬(それとも社員自身?)で食べないといけない、というところに語源があるらしい。

例: We are dogfooding Veracity here at SourceGear
http://www.ericsink.com/entries/veracity_early.html

例: マイクロソフトvisual sourcesafeをドッグフードしていない。

Window NTを開発した際には専用のVCSを作ったらしい。以前sourcesafeを使ったとき「MSの連中は一体これをどうやって使っているんだ!?」に不思議思ったことがある。答えは「実は社内では使っていない」と知って納得した。

話がDVCSからそれた。gitはパワフルだが使いずらい。ハッカー用のツールで企業向けにはもっとテラテラと磨きのかった製品が参入する余地がある。一方、DVCS自体をproprietaryにしてしまうと、ハッカーコミュニティーのサポートが選られない。最悪の場合BitKeeperのような自体http://ja.wikipedia.org/wiki/BitKeeperになりかねない。企業向けのDVCSをオープンソースとして広めてサポートやadd-on商品で儲ける。いいところをツイたプロジェクトだと思う。