ZedはTorを信用しない

突然、ZedはTorに関する陰謀説を説き始めた。何があったんだろうか。こういう突拍子もないネタでもZedの話には唸らせるものがある。

http://sheddingbikes.com/posts/1293530004.html

ヒットラーがサンドイッチをくれたら食べる?」というこれまた突拍子もない問いから始まる。ある物の背景の人物とその動機を考慮に入れないと駄目という例だ。プログラマなど理屈っぽい人は「人体攻撃」を避けようとするあまり、悪意を持つ奴に騙される傾向があると指摘している。

人物とその動機に関する長い前置きのあとやっと本題に入る。Torのコンセプトはいいとしながらも、その歴史がクサいとする。なんと、Torの前身は米国海軍のプロジェクトだったのだ。 (http://www.onion-router.net/) 何故軍がこのようなものをリリースするのか?

さらに、Torによる匿名性を崩す方法はいろいろあるらしい。

トラフィックを分析してその結果を政府に渡している「Project Vigilant」グループもある。

「一日250millionのIPアドレスをモニターしてスクリーン名やIPのポートフォリオを作り出すことができる」らしい。

最近のOpenBSDバックドアaccusationにも見られるように(オープンソースでも)悪意のコードを仕込むことは可能だろう言っている。(コード監査中だがバックドアは未だ見付かっていない)

これまでの事実は怪しさをかもし出しているだけなんだが、Jacob Appelbaumという人物がTorとWikileaksの両プロジェクトに貢献しているがZedにとっては決定的ヤバい要因いなっている。「ヒットラーのチーズサンド」だ。Wikileaksの役目は秘密を暴くこと。Torは匿名という秘密を守ること。この二つの目的は一致していない。一人の男がこの二つに貢献するいう事実がゾッっとすると書いている。

Torを無効にしたい人は多くいる。Jacobを告発するつもりはないが、Torの管理者がだれかとグルになっている可能性は高い。それが政府なのかProject VigilantなのかあるいはWikileaksかは知らないが、とになく信用できないとしている。

最後にWikileaksは素晴しいプロジェクトだと称えているが、それに携わった人物が自分のプロジェクトに参加するとしたら全然信頼しないだろうと言っている。「どんなに良い意図を持っていても、裏切り者は信用するな」と締め括っている。

後記で「SELinuxにはNSAバックドアがあると賭ける」と追加。



以前ZedがRuby脆弱性を分析するブログを見たが、彼はセキュリティーに関しても素人ではない。若いときは軍にいた経験もあるようだ。Torの陰謀。満更でもないかもしれない。