国際OSSの開発メーリングリストは英語であるべきか?
Lucas Nussbaum氏の批判のなかで一番克服しにくいのが言語問題だと思う。
http://d.hatena.ne.jp/karasuyamatengu/20110103/1294014752
「リストを英語にしろ」っていうのは西洋中心の考えかたと思ってしまうが、OSSの全国共通語になっているのが現実だ。西欧はもとより、インド、中国、南米でもOSSプロジェクトは英語ベースのようだ。試しにブラジル発のOSSプロジェクトLuaのメーリングリストを見てもポルトガル語は見られない: http://www.lua.org/lua-l.htmlなので、この問題は日本語対国際化と考えた方がよさそうだ。
でも西洋指向だろうが国際化だろうが、日本人デッベロッパーの中には英語を書くのが億劫な人もいるだろう。某企業のように日本人同士の対話は無理矢理英語でやらせるのは無茶な話だ。なので、日本ベースでコツコツやっていくか英語化してさらに発展するかの選択を迫られる感じがする。
しかし、英語か日本語かという選択も「誤った二分法」(false dicotomy)かもしれない。Nussbaumをはじめとするコミュニティーメンバーが求めるのはコアチームの議論の透過性だろう。なら、日本語のリストを英語に翻訳するgatewayがあれば解決する(あるいは緩和される)ことなのではないか? 訳は分散ボランティア体制でやる。日々の議論を少人数が訳しいたのでは追い付かないが、クラウドソーシングにして、大人数のボランティアが1ポストずつ訳すようにすれば可能ではないだろうか? 訳のスタイルに統一性が欠けるとか問題はあるかもしれないが、取り敢えず意味がわかるようになるだけでも、かなり進歩になる。日本語から英語が成功したら、逆だって当然考えられる。
日本チームがルビーを国際的にリードし発展していくための分散型翻訳支援ツールを作ったらろうだろうか?