Googleの特許戦力

米国のビッグプレイヤー間の特許争いは個々の特許でなく、「patent portofolio」つまり企業が所有している特許の総力によって決ることが多い。個々の特許は歩兵にすぎず、勝敗は軍隊の総合力が決めるのと似ている。

この知的所有権弁護士によるとGoogleの特許戦力は他のメジャープイヤーに比べて弱いらしい。
http://fosspatents.blogspot.com/2011/01/google-is-patently-too-weak-to-protect.html

貧弱な特許ポートフォリオOracleからの攻撃を阻止することができなかった

OracleJava訴訟に踏み切ったのも、Googleのpatent portfolioのが比較的弱いので反撃のリスクが低いと読んだからだとしている。確かにIBMに似たような喧嘩を売ったらOracleでも叩き潰されるに違いない。もしGoogleOracleに対して威力のある特許ポートフォリオを持っていたなら既に反撃に出て、和解しているはずだろう。攻めがないから守るしかない。強力な特許勢力による対抗訴訟で威嚇し和解する方が安全で安いというのは想像がつく。

2010特許ランキング

2010年の特許数を比較している

グーグルは全部併せて576しかない。Microsoftの一年分の1/6しか持っていないことになる。桁違いだ。

Androidは「訴訟マグネット」

2010に開始したAndroid関係の訴訟が12個もある。リストは元記事を参照。

量だけじゃない。質にも問題がある。

Googleの特許はウェブの技術に特化してる。このような焦点を絞った特許ポートフォリオではアップル、オラクル、マイクロソフトなどの巨大企業をに脅威を与えることはできない。攻撃的に使う意思が無くとも、これらの企業からの攻撃に対する防衛効果も弱い。

Android端末メーカが危ない

グーグルの特許力が弱くて困るのは当事者だけでない。Androidを載せる端末メーカが訴えられ、royalityを取られる可能性が高い。

グーグルのパテント・ポートフォリオがもっと強かったら違っていた

次のように締め括っている: もしグーグルが強力な(特許)ポートフォリオを持ち、威厳を見せていたならAndroidの訴訟状況は根本的に違うものになっていただろう。年200-300の新規特許のペースでは、そして多様化無しではいつまでたってもこのゲームにおいての有力者にはなれない。これはWebMにおいても同じことだ。



製品力のみで争おうとしたGoogleがちょっと世間知らずだったようだ。大人の大企業になったら、否応なく参加しなけばならない「特許ゲーム」。何か間違っている。
最近、特許問題がHacker Newsによくあがってくる。起業家でも気になるトピックのようだ。