未に健在、話題のハッカー、jwz


jwzがまた波をおこしている。
彼が文句を言っただけで、Palmがアプリケーションの分配の仕方を変えるんだから、彼の影響力は依然として衰えない。

Jamie ZawinskiはUnixの最初で最高のアプリケーションハッカーと言えると思う。Unixハッカーは大抵、OSやサーバの分野で活躍するが、彼はデスクトップのアプリケーションで名を上げた。彼の功績はXEmacs(rmsと喧嘩してフォークした経過は面白い)、ネットスケープの初期のUnixバージョン、そしてMozillaなどを含む。また、言いたいことをストレートに言うブロガーとしても知られている。その技術的内容も読みごたえ抜群だ。 今はソフトからはセミリタイアしてサンフランシスコでクラブの経営者をやっている。詳しくはここで: http://en.wikipedia.org/wiki/Jamie_Zawinski。 (Peter Norvigの弟子だったこともあったんだ。lisperでもあったのか。知らなかった)

先々週はjoel spolskyに「ガムテーププログラマー」とか誉め讃えられ当惑していた。spolskyはさすがソフティーだけあってcoder at workを読んで始めてjwzの偉大さに気付いたようだ。

実は天狗はこのjwzに会ったことがあるのだ。あれは第一次ネットバブルが熱くなり始めていた時期だった。それまでサンフランシスコで金融ソフト会社で勤めていたが、「やっぱりネットだ!」ということでそれっぽい仕事を探していた。lispでAIを駆使したトレーディングシステムをやっているスタートアップがあったので、早速応募してみた。直ぐインタビューってことになって、エンバカデロ3の高級中華料理店で待ち合わせになった。相手は二人のファウンダー。しかし待ってもなかなか現われない。しまいにはモヒカンのパンク少年とキルト姿の若者がこっちを見ている。なんか変なのにナンパされるのかなとおのいていたら、いきなりやってきて握手を求められた。この二人がファウンダーだったのだ。

食事が終って、静かに話せるスペースが欲しいということになり、彼等の友人のオフィスの一角を借りることになった。そこはsomaのcaltrain駅の近くの倉庫のロフトだった。まだこの辺が浄化される前で、かなりグランジーなところだった。ロフトも今時の偽物ではく、本物の倉庫をコンバートした巨大なスペースだった。その一角に巨大なモニターがあり、黒いX11のウインドーが無数に広がっていた。それに向ってモクモクとコーディングをしていた長髪の男は一瞬こっちを向き挨拶をすると、またモニターに注意を戻した。これがjwzだったのだ。当時まだ無知だった天狗はこれがどんな偉大な人物だったかを知らなかった。サインでもしてもらえたのに。いまだ、惜しまれる。